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 八幡神社絵馬の旅④ 竹中主膳重矩奉納「六馬図」
October2014

元禄十二年(1699) 奉納「六馬図」

 

今回ご紹介する絵馬は、中殿に奉掲されております、竹中主膳重矩奉納の「六馬図」です。こちらも幅5尺半(約166cm)以上の大きなものです。

奉納が、元禄十二年(1699)ですから、今から300年以上前。当社が再建された翌年のものであり、当社に現在掲げられている絵馬の中でも最も古いものの1つです。しかしながら、状態は非常に良く色もしっかり残っており、今でもすべての馬の仕草、顔がはっきりとわかります。

芦毛馬の銭形模様もしっかり残っています(画像クリックで拡大↓)。銭形模様周囲の微妙なグラデーションは、どんな技法で描かれたのでしょうか。

壁に多くの絵馬が奉掲されている当社では、朝の掃除の際、床に絵馬の彩色の一部が剥落していることがあり、本当に悲しい気持ちになるのですが、この絵馬だけはそれがありません。やはり、下地を塗らず絵馬板に直接描いてあるものは残りやすいですね。

奉納者の竹中主膳重矩については、残念ながら勉強不足のためはっきりしたことはわかりませんが、愛読させていただいていますブログ「大洲藩日記」さんによれば、竹中主膳家は、加藤光泰公の娘が嫁いだ親類衆であった、とのこと。

これから奉納に至った経緯など、詳しく調べていく必要がありそうです。